フリーランサー、久々の取引先訪問
フリーランスの英日・日英翻訳者をしている私ですが、久しぶりに取引先の翻訳会社を訪問してきました!
これまで半年に1度くらいは顔見せで訪問していたのですが、昨今は多忙ということもあり、メールと電話でのやりとりだけに終始していたのです。
今回は、こちらから自主的に訪問した、という形ではなく、Tradosという翻訳支援ツールの講習会をやるから来てほしい、との先方の依頼で訪問しました。
講習会はともかく、その後の交流会で翻訳会社の担当者の方々とお話しできたのは楽しかったです!
我々翻訳者と直接やり取りするのは、翻訳部に所属する「翻訳コーディネーター」と呼ばれる人達ですが、しばらく訪問しない間に翻訳コーディネーターさんは総入れ替えになっていました。(配置転換または退職が理由です)
欧州出身の翻訳コーディネーターさん
ちなみに、ここの会社のコーディネーターさんは、伝統的に欧州出身者がわりと多くいらっしゃいます。
みなさん一様に日本語運用能力がとても高いです。
「日本語、どこで勉強されたんですか?」と聞くと、大体「日本のアニメが好きで、アニメで勉強しました。あと、大学では日本語専攻です」とのお答えです。
アニメ、すごい影響力ですね。
コーディネーターさんの入れ替えの理由に配置転換がある、と書きましたが、配置転換先は、「社内翻訳者」や「社内チェッカー(校閲者)」というパターンも多い、というのがこの会社の特徴だと思います。(社内翻訳者といっても、顧客企業に常駐して、作業はそこで行うことが多いそうです)
この会社のコーディネーターさんは、将来的に通訳者か翻訳者になりたい、と希望している人が多く、その希望は会社にもオープンに伝えられています。
そして会社は、こうしたコーディネーターさんが目標を叶えられるよう、バックアップする、という体制が整っており、それがとてもうまく機能している、という印象を持ちました。
実際に、社内翻訳者や社内チェッカーというポジションを用意して、そのポジションに見合う実力を持ったコーディネーターさんをそこに配置転換していますからねぇ。
そりゃあ人材も集まってきますよね。
この翻訳会社さんとの付き合い
この翻訳会社さんとの付き合いは、ほとんど私の翻訳者としてのキャリアとイコールです。
つまり翻訳者になった当時からこの翻訳会社と取引関係にあります。
現在、私は複数の翻訳会社さんと取引がありますが、取引の絶対数はこの翻訳会社さんが圧倒的で、大体70~80%くらいはこの翻訳会社さんから依頼されるお仕事です。
今日、同社のコーディネーターさんとお話しして驚いたのは、私のことを「IT関係に強い法務翻訳者」と評されていたことです。
その評価に驚き、「IT関係は分野外で、まったく得意ではないです。」と正直にお話ししたところ「ええっ!?、そうなんですか?」と逆に驚かれてしまいました。
今まさに、このコーディネーターさんからIT関係の仕事をいただいており、苦戦中なんですよね~。
なぜこの分野の仕事を私にご依頼いただけたのだろう?と思っていたのですが、そうか、IT関係に強いと思われていたのですね~。
あ、コーディネーターさんには「本当はIT分野、得意ではないのですが、IT分野に強い、と御社に認識されていたことは光栄です。この分野のお仕事も、ご依頼いただけたら積極的にお引き受けしたいです」とお伝えしておきました!
実際にIT分野の翻訳は、仕事の絶対量は法務分野の翻訳より多いと思われるので、苦手ながらも担当できると今後役に立つのは間違いなさそうです。
おわりに
そんな感じで、ひさびさの取引先訪問でしたが、とても楽しく翻訳コーディネーターさんたちと交流することができました。
交流会で出されたケーキもおいしかったです(名の知れた某ホテルから取り寄せたものだそうです)。
翻訳コーディネーターさんとの会話に夢中で、他の翻訳者さんとお話しする時間がほとんど取れなかったのは残念といえば残念ですが、それはまたの機会にとっておくとしましょう。(了)
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法務翻訳者、IT翻訳に苦戦
当方、法務関係の翻訳が専門分野ですが、ここ1週間は、IT関係の英日翻訳を行っています。
なぜ法務翻訳の専門の私がこの仕事を引き受けたかというと、この話をもらったときに原稿にざっと目を通したのですが、IT分野の翻訳には見えなかったからです(;^_^A
また、おそらく依頼元の翻訳会社もこれがIT分野の翻訳とは認識していなかったんじゃないかなぁ。
一度引き受けた以上は最後までやり通しますが、同じ翻訳でも専門分野外の仕事となると、なかなか思うようにはかどらず、苦戦しています。
おそらくITを専門とする翻訳者さんなら、何の苦労もなくサクサクと訳せるんだろうなぁ、と思いつつ辞書を一生懸命引きながらなんとか進めています。
翻訳していて、結構な時間悩んでしまった用語が3つあるので、以下に記録しておきたいと思います。
production (environment)
意味:本番環境
environmentがあれば、まだわかりやすいのですが、environmentがなくても本番環境って訳すべき時があるらしいんですよね。
例えば、以下のような場合です。
The newly‐introduced system must be validated in production.
(新たに導入されたそのシステムは、本番環境で検証されなければならない)
また、以下のように名詞の前において、形容詞的な使われ方もするようです。
・production server (本番サーバー)
・production system (本番システム)
気を付けていないと、それぞれ普通に、「生産サーバー」、「生産システム」って訳してしまいそうです。
compromise
意味:危殆化(きたいか)
平たく言えば、「危険な状態になること」、「危うくなること」という意味だそうです。
・School network security has been compromised.
(学校のセキュリティネットワークが危殆化した)
法務翻訳では、この用語は「妥協」とか「和解」とかいう意味で使用されることが多いので、上記の意味で使用されているのを見て結構とまどってしまいました。
ただ、一般的な辞書を引いてみても、「compromise」には、確かに「危うくすること」、「危険にさらすこと」という意味もあるようです。
・compromise thier credit (彼らの信用を危うくする)
out of the box
意味:初期設定の、追加設定なしの
「独創的な」とか「創造的な」という意味でも用いられるようですが、コンピュータ用語としては「初期設定の」という意味で用いられることが多いようです。
・Running the MCU at the out of the box speed of 1 MHz
(MCUを初期設定の速度である1MHzで稼働させる)
もともとは「箱から出してそのまま使える」という意味の「out of the box」ということらしいですね。
おわりに
まだまだこの案件は続くので、苦戦は続きそうです。また新たな用語を学んだら本ブログに記載して行こうと思います。
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辞書すら疑う翻訳者
翻訳者が翻訳をするときは、一般の方が翻訳をするときに比べて、はるかに辞書を引く頻度が多いと思います。
この辞書を引く頻度や、引き方が翻訳文の出来、不出来に大きくかかわってくるので、それはそれは必至に辞書を引きます。
また辞書を引く場合であっても、辞書に書かれている内容をそのまま鵜呑みにできない、というケースも十分に想定されます。
言葉は全く同じでも、辞書で使われている用法と、自分が今訳している文章での用法が完全に一致しているとは限らないですからねぇ。
今回は、そんなケースについて書きたいと思います。
辞書の内容を鵜呑みにできなかった具体例
ここに「銀行口座に入金があったか確認する」と書かれている日本語の原稿があったとします。
「入金する」という動詞がけっこう曲者で、辞書を引いても、しっくりくる用語がなかなか出てこないんですよね。
それでもめげずに、オンライン辞書のWeblioの例文検索で「入金」と入力して検索してみると、主に「deposit」という動詞が「入金する」という用語を表現するために使用されていました。
例えば以下のような感じです。
・この金額はあなたの口座に入金されます。
This amount will be deposited into your account.
しかし、この例文をみても私にはピンときませんでした。
なぜかというと、動詞「deposit」は、「入金する」というよりも「(銀行などに)預ける」という意味合いが強いからです。
その証拠に、ランダムハウス英語辞典で「deposit」という用語を調べてみると、
Deposit
他動詞
【1】〈金を〉(銀行に)預金する{in…}(withdraw);〈貴重品などを〉(人に)預ける,寄託する{with…}:
【2】〈金を〉(…の)保証金[担保,手付金]として払う{on, toward…};…の内金を入れる.
【3】・・・
とあります。
これを見ても、やはり「deposit」は「入金する」という意味よりもかなり限定的な意味でしか使用できない、ということがことがお分かりいただけると思います。
というわけで、辞書を引いたにもかかわらず、「入金する」という動詞をずばり示す英単語を見つけることができませんでした。
ここで原文の「銀行口座に入金があったか確認する」に立ち帰り、この文章の意味を変えずに、ただし入金という日本語を使用せずに、文章を書き換えることにしました。
具体的には「銀行口座に何らかの資金が送金されたか確認する」としました。
意味は同じですよね。
これを英訳すればOKです。
「Check if any funds were transferred to the bank account」
としました。
まとめ
今回は、「翻訳者は訳出するときにかなりの頻度で辞書を引く」、ということと、「必ずしも辞書に書いてあることを鵜呑みにするわけではない」、ということ、さらに「お目当ての単語が見つからない場合は、原文の方を意味を変えずに少しいじってから訳文を考える、という手段を取る」ということをお話ししてみました。
もちろん、仕事には納期があるので、悩むことのできる時間も限られているのですが、こうして単語一つでも悩み始めたら堂々巡りでいつまで考えても結論を出ず、納期が目前に迫っても、一向に仕事ははかどっていない、なんて事態に陥ることはしょっちゅうあります。
でも、こうして悩んでおけば、次回同じような問題が出てきたときにすぐ対応できるので、悩んでおくのはかならずしも悪いことではないのかな、とも思っています。(了)
憂鬱な月曜日~I Don't Like Mondays~
フリーランス翻訳者なんていう仕事をしていると、平日に休むことだって普通にあるし、逆に土日に働くのも日常だったりします。
やはり、そういう働き方をしていると、曜日感覚がだんだん薄まってきますね。
金曜日の夜に「明日とあさっては休みだ~!」と喜ぶこともなければ、日曜の朝に「明日からまた会社だ~orz」とヘコむこともなくなります。
それでも、たまに日程が会社員の方と一致することもあります。
まさに昨日と今日がそんな感じでした。日曜日が休みで、月曜日からは朝から仕事、という具合です。
加えて、土曜日はフルで仕事をしたので、土曜日に休日出勤した会社員と同じ感覚かもしれません。
なので、昨日(日曜日)の夜、久々に会社員時代のあの感覚がよみがえりました。
「明日から仕事だ~orz」という感覚です。
ちなみに、月曜の朝から働く、というのは、この仕事が時間指定の案件だったからです。
時間指定の翻訳案件とは?
通常、フリーランスの翻訳者の仕事の対価は、原文(または訳文)1文字/ワードあたりいくら、というように決められることがほとんどです。
そのため、納期にさえ間に合わせることができれば、いつ働こうが問題ありません。
しかし、私が受けたこの案件は時間指定で働く案件でした。
勤務時間が9:00~18:00(途中休憩1時間)で固定されている案件です。
対価も時間給です。オンサイト翻訳者と似たような勤務方法で、ただ自宅で作業する、ということだけが異なります。
この時間固定の仕事は、在宅フリーランス翻訳者の仕事としては割と珍しいと思うのですが、ソースクライアントが固定の1社で、数年前から平均して月7~8日くらいこの仕事を受けています。
普段頼まれないような仕事
この時間固定の仕事では、普段頼まれないような仕事をします。
というのも、翻訳者には、それぞれ担当分野があり、翻訳会社はソースクライアントから仕事を受注した場合、その仕事の分野を見て、一致する担当分野を持つ翻訳者に仕事を振るのが通常です。
でも、この時間指定の仕事の場合、翻訳者はすでに時間拘束されているので、発生した翻訳案件は分野を問わず何でも頼まれることになります。
私は契約書をはじめとする法務分野が得意なのですが、この時間拘束の仕事ではそういう仕事がくることはあまりなく、作業工程管理系の翻訳が回ってくることが多いです。
得意分野ではないので苦労することも多いですが、仕事の幅を広げる、という意味ではよい仕事なのかもしれません。
ただし眠い
ただ普段、夜型の生活を続けているため、朝9:00から働くのは結構しんどいです。
いつもはお昼過ぎてから仕事を始めてますからねぇ。
昼から仕事を始めると、夕方には調子が上がってくるのですが、朝から仕事を始めると、調子が上がらないまま1日が終わってしまいます。
あ~、もうちょっといい仕事できたはずなのに~、という不完全燃焼のまま終業時間を迎えてしまことが多いですね、この時間固定案件は。
普段の生活をもっと朝型よりに改善した方がよいのかも知れません。
おまけ
調整(メンテナンス)に出していたアルトサックスが帰ってきました!
そんなに練習熱心ではないですが、手元にないと寂しいもので、帰ってきてくれてうれしいです!
音楽教室主催のビッグバンドに参加しています。(了)
チェッカーは頼もしい味方(?)
翻訳者が翻訳会社に納品した成果物(翻訳文)は、翻訳会社でチェッカーと呼ばれる人達がチェックし、必要に応じて修正を行います。
翻訳会社は、そのようにチェッカーが修正した翻訳文を依頼主(翻訳会社に翻訳を依頼してきた会社、機関、事業体など)(ソースクライアント、などと呼ばれます)に納品します。
チェッカーは、翻訳会社に常駐している人もいれば、在宅翻訳者のように在宅で作業する人もいます。
原則、翻訳者はチェック内容を知る機会がない
翻訳者は、翻訳会社が意図的にフィードバックという形でチェッカーのチェックの内容を通知しない限り、通常はチェック内容について知ることはありません。
あとは、翻訳者がチェック内容を知る機会と言えば、一旦、ソースクライアントに翻訳文が納品されたものの、原文をソースクライアント側で書き直した場合に、翻訳文も原文の書き直しに合わせて修正する必要がでてきた時ですかね。
その時は、ソースクライアントは原文の書き直しに合わせた翻訳文の修正を翻訳会社に依頼しますが、その依頼を受けた翻訳会社は、通常、最初の翻訳を手掛けた翻訳者に、訳文の修正を依頼します。そのとき、翻訳者は、書き直された原文と1回目の納品の後にチェッカーが修正した訳文を受け取ります。
そのため、この場合、翻訳者は自分が(1回目に)納品した翻訳文がどのように修正されたか知ることができます。
チェッカーは頼もしい味方だが・・・
翻訳者にとって、チェッカーは自分のミスを修正してくれる頼もしい味方、といったところなのですが、反対に、チェッカーによって翻訳者が納得できないような修正が行われてしまう場合もあります。
私にも以前、こんなことがありました。
「~する恐れがある」という日本語を英語で表現するときに「threten + to 不定詞」という言い方をすることができます。
一方で、動詞の「threaten」を単体で使う場合、「~を脅す」という意味になることが多いです。
例えば「He threatened the boy.」(彼はその少年を脅した)などです。
「threaten」は、この「~を脅す」という意味で使用されることが多く、「threaten + to 不定詞」(~する恐れがある)という用法は、言ってみればわりとマイナーな用法です。
しかし、この用法、ランダムハウス英語辞書にはしっかりと以下の例文付きで載っています。
It threatens to rain.
雨がふりそうだ
The strike spread and thretened to engulf the nation.
ストライキは広がり、国中を巻き込む恐れがあった。
チェッカーによる修正に納得できなかった実例
あるとき、 翻訳の原稿に「製品に瑕疵がある場合、またはその恐れがある場合・・・」という和文がでてきたので、私は、上記の用法を利用して、「If there is or threatens to be a deficiency in the product, ...」という風に訳しました。
ところが、この「threten + to 不定詞」の用法を知らなかったであろうチェッカーが、私の訳文を、英語としてとても違和感のある訳文に書き換えてしまったのです。
まぁ、そのチェッカーの責任において修正した内容なので、私がどうこう言うべき問題ではないのかも知れませんが、せっかく自然な英語に訳しているのに、それをわざわざ不自然な言い回しに直されるのは、心情的にはかなり厳しいものがあります。
辞書を引けば載っている内容なのに、そのチェッカーはそれすら怠った、ということですからねぇ。
チェッカーによる修正を目にする機会が少ないのは良いことなのかも
まぁ、チェッカーによる修正内容をすべて知ってしまったら、翻訳者にとっていろいろ納得ができない修正もされていることでしょうから、そうした修正内容をあまり目にする機会がない、という現在のシステムは、わりと精神的には望ましいものなのかも知れませんね。
あ、ちなみに上記で出てきた「製品に瑕疵がある場合、またはその恐れがある場合・・・」という和文を、もし「threten + to 不定詞」という用法を使わずに表現するとしたら、私ならこう言います。
「If there is actually or potentially a deficiency in the product, ...」
もし、チェッカーがこういう風に修正してたとしたら、まだ納得はできたんでしょうが・・・。(了)
ぐっすり眠れる方法をいろいろ試してみた(睡眠は大事!)
毎日、良く眠れていますか??
不眠症とは言えないまでも、割と面倒な睡眠障害?に悩まされてきた私ですが、昨今はそれでもだいぶ眠るべき時間帯に眠れるようになってきました。
そこで今回は世間的に睡眠に良いとされる習慣/方法と、それらを実際に試してみた感想(あるいは試さなかった理由)について書きたいと思います。
1. 太陽の光を浴びると、約15~16時間後にいい感じで眠くなってくる。
朝、太陽光などの強い光を浴びておくと、約15~16時間後に睡眠物質が分泌されていい感じに眠くなるらしいですね。
なので朝、散歩にでかけて30分くらいお日さまの下を歩くようにしました。
すると・・・・
昼に眠くなりました。
仕事が全く進まないくらいに・・・。
夜は、いつもと比べてとくに変化なしでした。
私には効かなかったみたい。
散歩に行く時間、朝寝してた方がマシ、という結論に至り、朝の散歩もすぐやめてしまいました。
2. 寝る前にホットミルクを飲む。
寝る前にホットミルクを飲むとリラックスできて、睡眠にも良いのだとか。
でもね、牛乳があまり好きではないのです。
嫌いとまでは言えないまでも、積極的に飲みたくはない感じです。
それに眠る前にカロリーのあるものを口にするのはちょっと・・・・
歯を磨きなおすのも面倒。
というわけで、試すこともなくあえなく却下。
3. 睡眠をサポートするサプリを飲む。
睡眠をサポートするサプリ。なんかいろいろありますよね。
どれを選んだらどうなるのか、というのがいまいちわからず、ネットで評判の高かったサプリを適当に2種類選んで飲んでみました。
3-1. セントジョーンズ・ワート
セントジョーンズ・ワートは、うつや不安に効くハーブ、という情報を手に入れ試してみることにしました。
なんでも標準的な抗うつ剤と同じくらいの効き目があるとか。
3-2. GABA
GABAはストレスを和らげて、リラックスさせる効果がある、という話を聞いてためしてみることにしました。
だいたい2か月くらい、上記のセントジョーンズ・ワートとGABAのサプリを試してみました。
・・・どうなんだろう。
結構効いたような気もするし、あんまり変わらなかったような気もします。
まぁ、薬ではないので、そこまで劇的な効き目は期待すべきでないのかもしれません。
いまでは、常用はしていませんが、両方ともたまに摂取しています。
そんなに高くないし、ネットですぐ手に入るからいいですよね。
3. 医師に睡眠薬を処方してもらう。
身もふたもない対策で恐縮です。
一番てっとり早い方法だとは思うのですが・・・
実際に「夜、よく眠れなくて、日常生活に支障がでてきたので睡眠薬を処方してください」とお医者さんに頼んでみました。
医師によって対応はまちまちですね。
あっさり処方してくれる医師もいれば、すごく渋る医師もいます。
2週間分欲しいのに、さんざん渋られた挙句、4日分しか処方してくれない医師がいるかと思えば、あっさり2週間分処方してくれる別の医師が同じ病院にいたり、とか。
私は「リスミー」という薬を処方してもらいました。
まぁ、薬ですからね、効きました。良く眠れました。
ただ、常用していると、だんだん効きが弱くなってくるような気がします。
そして依存も怖い。薬を飲まないとまったく眠れない、という状態になってしまうのもアレだし、2週間ごとに病院に行ってお医者さんと押し問答するのも面倒になり、結局、今では飲んでいません。
まぁ、それでよかったのかも知れません。
ちなみに、市販の睡眠導入剤を使う、っていう手もありますよね。
市販の睡眠導入剤でも、それなりに効くと思いますが、割と高くて、お財布にはやさしくないのが難点です。
4. 寝る前の2時間はスマホ、PC、テレビを見ない
無理。
いやいやいや、これは無理ですって。
就寝前の2時間、PCを見られなかったら、その時間、何するの?って感じです。
できる人はいると思います。でも私には無理です~。
あ、ちなみに私はブルーライトを大幅にカットするメガネを普段から掛けているので、この項目は実質的にクリアです(笑)。
5. 寝る前にストレッチをする。
寝る前のストレッチ。
私にはこれが一番効くみたい。
大体、寝る30分くらい前から始めて、体のいろんな場所をほぐします。
(Youtubeとかを見ながら、ですけどね。)
そうすると、明らかに睡眠の質があがります。
パーフェクトな睡眠、とはいきませんが、寝る前のストレッチを始めてから、だいぶ睡眠の質が改善されたようです。
おわりに
まだまだ睡眠のために良い習慣があるかもしれません。
よさそうなものを見つけたら、色々試してみたいと思います。(了)
英文読解の勉強におすすめしたい書籍
翻訳者になることを目指して毎日勉強に励んでいたころ、勉強法について「今までのやり方だけでいいのかなぁ・・・」と悩んでいたことがあります。
それは英文読解の勉強の教材についてです。
TOEICのリーディングの教材にしろ、翻訳学校で出される課題にしろ、そこに記載されている英文は文法・構文的に非常にしっかりしています。
そのため、当時の私はそれらの教材を使って勉強していても、その教材上では文法・構文で悩まされることはあまりなくなっていました。
その一方で、例えば英文小説、英字新聞のコラム、英字論文などを読み始めると、あいかわらず、すぐに文法・構文につまずいてしまいます。
どうしてなのだろう?
悩みぬいて、自分なりに至った結論は
「TOEICの英文や翻訳学校で出される課題の英文は、文法・構文的にきれいすぎる(癖がなさすぎる)」
というものでした。
この結論は確信に近いものだったので、文法・構文的に癖のある文章を読むための勉強ができる教材を探す必要に迫られ、探し始めました。
しかし、そうした教材を見つけるのは簡単ではありませんでした。
何か月も何か月も探し続けて、ようやくある書籍に巡り合いました!
そしてその書籍は私の悩みに一発回答してくれたのです。
その書籍の名は・・・
英文解釈教室(伊藤和夫著、研究社)です!
この本は、本当に素晴らしかった!何か月も探し続けてようやく自分の悩みに一発回答してくれた書籍ですからね。それはもう、本当にありがたかったです。
しかも、この本、驚くべきことに大学受験用の教材なんです。「大学受験用の教材、恐るべし!」と思ってしまいました。
大学受験用の教材は、発行部数が多いためか、値段もリーズナブルです。翻訳学習用の教材よりずっとお得感があります。
この本で勉強を進めるにつれ、癖のある文章が次第に読めるようになってきました。1回通しで勉強し終わるころ(数ヶ月かかりました)には、英文読解のレベルが1段階向上したことが実感できました。
あまりにも有益であったので、1回通しで勉強し終わった後、すぐに2周目に突入したほどです。そして2週目を勉強することで、さらに力がついたことが実感できました。
私が今、翻訳者として英日翻訳の業務をこなせているのは、この本で培った英文読解力が礎になっている、と断言できます。
ただ、ご注意いただきたいのは、この書籍に載っている英文、相当レベルが高いです。
私がこの書籍で勉強を開始したころ、TOEICスコアはすでに900を超えていましたが、それでもこの本には相当苦戦させられました(だからこそ力がついた、ともいえるのですが)。
この本が難しすぎると感じられる場合は、「入門編」と「基礎編」もあるそうなので、まずそちらで勉強するのも1つの手なのかもしれません。
私は入門編と基礎編を使うことはなかったのですが、無印版と同じコンセプトで書かれている本なので、役に立つことは請け合いだと思います。
本当におススメの本なので、ぜひ一度手に取られてみてはいかがでしょうか。(了)
翻訳会社にお願いしたいこと
翻訳会社の数って、いったいどのくらいあるんですかね?
小規模の会社も含めるとものすごい数がありそうです。
事業内容はほぼ同じでも、会社によってだいぶ性格が異なりますが、やはり翻訳者の立場からすると、翻訳者を大事に扱ってるな~、と思える翻訳会社と付き合いたいものです。
いま取引実績のある翻訳会社でも、大事に扱ってくれている翻訳会社はもちろんあります!そうした翻訳会社さんにはぜひとも末永くお付き合いいただきたいものです。
提示レートが極端に低い翻訳会社
一方で、悲しいことに翻訳者の扱いがとてもよろしくない翻訳会社もあります。
・・・主に待遇面で。
翻訳料の単価(レート)は、原文1文字あたりxx円(日英翻訳の場合)、原文1ワードあたりxx円(英日翻訳の場合)で設定されることが多いのですが(一方で出来上がりの訳文の文字数・ワード数で設定されることもあります)、翻訳者の扱いがよろしくない翻訳会社は、このレートを恐ろしく低い額で提示してくることが多いです。
どのくらい低いかというと・・・まぁ、あんまり具体的なことは言うのは控えますが、目をむくほど低かったりします。まぁ時給換算すると東京都の最低賃金を余裕で下回ってしまうレベルです。
私が取引した翻訳会社
私の場合、3社目に契約した翻訳会社が、かなり低いレートを提示してきました。
どのくらい低かったか、というと1社目と2社目に契約した翻訳会社さんが提示してくれたレートの半分でした。ええ、文字通りちょうど半分です。
1社目と2社目に契約した翻訳会社さんは、かなり良心的な会社で、実力に見合ったレートを提示してくれた、と思っていたところ、3社目の翻訳会社がその半分のレートを提示してきたのは、本当に驚きでした。
でも、当時は仕事が少なかったので、「経験を積むために受けるしかない」と思って、その会社から2回ほど仕事を受けました。
仕事を断ったところ・・・
それでも、やはり極端に低いレートで仕事をするのがバカバカしくなって、3回目の依頼から断りました。
断ったら、30%ほど値上げしたレートを提示しなおしてくれましたが、それでも1社目と2社目に契約した翻訳会社さんとのレートには遠く及ばなかったので、やはり断りました。(それにしても1回断っただけで、30%の値上げを提示してくるっていうのも極端ですよね・・・)
現在では・・・
なんでも、Twitter情報によると、その会社は現在では、当時私に最初に提示したレートよりさらに低いレートを提示しているらしいです。驚き!
品質の維持方法
まぁ、こんな感じで極端に低いレートを提示してくる会社もあるのですが、そういう会社って翻訳の品質をどうやって維持しているんでしょうね?
質の高い翻訳者はもちろん寄り付かないだろうし、現在取引のある翻訳者だって、実力がついたらさっさと離れていってしまうでしょう。
そういう環境の中、翻訳の品質を維持していくのは至難の業だと思うのですが・・・。
翻訳会社にお願いしたいこと
まぁ、いち翻訳者としてとして思うのは、翻訳会社が、翻訳者の地位を貶めるようなレベルのレート設定をするのはやめてほしい、ということですね~。
だって、翻訳者の地位が低下したら、優秀な人はこの業界に参入しなくなるし、この業界から退出していってしまう優秀な翻訳者も増えてしまうでしょう。
その先にあるのは翻訳業界の衰退です。
翻訳会社も衰退してしまいますよ?
それを避けるためにも、適正レートの提示をぜひお願いしたいと思います(了)。
あるフリーランス翻訳者の不安
フリーランス翻訳業は、所詮は完全歩合制の自由業ですからねぇ。
望むときに、望むだけの仕事が常にあるとは限りません。
ひょっとしたら明日からず~っと仕事がないことだって、十分ありえます。
逆に仕事が制御不能なレベルでどんどん入ってくることも、もちろんあります。
慌ただしく引き受けた仕事を必死でこなしていると、この好調は永遠に続くのだろう、となどと愚かな勘違いをしてしまうこともしばしばです。
でもそういう勘違いをしてしまったころに、得てして来る仕事の量が大幅に減ったりするんですよ~。
そんな時は、
- 忙しすぎてあの時は断ってしまった仕事、今きてくれれば喜んでやるのに!
- 今のペースでしか仕事が来なくなったらどうしよう!
- このまま仕事が減り続けてしまったらどうしよう!
などなど、マイナス思考の連鎖にはまってしまったりします。
ひどいときには「もうおしまいだ。このまま朽ち果てていくしかないのか」くらいの勢いでヘコむことだってあります。
平均を上回る翻訳料率
ちなみに、私は平均と比べると、比較的良好なレート(料率)で翻訳会社から翻訳を引き受けていると思います。
それは、複数の翻訳会社と取引をしていく中で、低いレートで仕事を受けていた翻訳会社に対して割と強気な価格交渉をしてきて、値上げを勝ち取ってきたためだと思います。
「他社さんとは、xx円のレートでやらせてもらっています。そのレートで十分な仕事を得られるようになってきていますので、御社のレートもその水準まで上げていただけませんか。」という論法での交渉です。
このとき「他社さんとxx円のレートでやらせてもらっている」という言葉に嘘はないため、真実味があり、概ね交渉はうまくいきます。
いままで値上げ交渉をして、値上げ自体を断られたことはないと思います。ただ、値上げしてしまったために、その会社から仕事が入りにくくなることはありますし、まったくその会社から仕事が入らなくなることもあります。
(そうなったら、自分の取引先が1社減るということになるので、自分の望むレートで契約してくれて、そのうえ十分な仕事をくれる新たな取引先を探すことになります。)
仕事を得るためにレートを下げるべきか
まぁ、そういうこともありまして、一時的に仕事が減ったときなんかは、仕事が少なくなったのは、「高めのレート設定に問題があるのではないか。値下げしたらもっと仕事を依頼してくれたりするのかなぁ」なんて考えてしまうこともあります。
(逆に仕事がたくさん来ているときは、そのような考えが頭を一瞬でもよぎることはありません。)
いや~、しかしレートは下げたくないですね。むしろもっと上げたい、と考えているくらいです。
経験が大きくものをいうこの仕事で、経験を重ねて、実力も間違いなく上がっている中で、レートは変わらず、とか、さらに下げなければならない、とかはなかなか納得できるものではないですよ・・・。
フリーランス翻訳者に対する値下げ圧力
肌感覚ですが、この業界、フリーランス翻訳者に対する値下げ圧力はかなりあります。
昨今、著しい性能向上を成し遂げている機械翻訳やAI翻訳などもその要因の1つだと思います(機械翻訳とAI翻訳の違いは私にはわからないので、一緒くたにして機械翻訳と呼びます)。
この機械翻訳も脅威といえば脅威ですね。
機械翻訳によって翻訳者の仕事が全て失われるなんて話は全く信じていないのですが、機械翻訳の開発会社のセールストークに踊らされて、人の手による翻訳の90%以上は機械翻訳で代替可能、と信じ込んでしまう一般企業は少なからず出てきていると思います。
そうした会社は、たとえ機械翻訳を導入しなかったとしても、翻訳会社に対する値下げ交渉のために機械翻訳の性能について言及くらいはするでしょう。
そして恐ろしいことに、翻訳会社のお偉いさんの中にも、機械翻訳だけで90%以上仕事が完了できる、と考えている人が少なからずいます。
まぁ、そのように考える人たちが、翻訳料の引き下げを強く求めるのは、ある意味当然のことかと思います。
ある考え方との出会い
そんな感じで翻訳者としての将来に不安の尽きることはないのですが、そんな精神状態の中、ある考え方に出会いました。
その考え方とは・・・
「不確かな将来についてあれこれ思い悩むのではなく、今日という1日の価値を最大限高めるために全力を尽くせ」
というものです。
とくに目新しい考え方ではないと思うのですが、自分の心には刺さりました。
この考え方に従って、翻訳者としての将来について悩むのではなく、いま目の前にある仕事に全力を尽くし、またいま目の前に仕事がない場合は、翻訳者としての力量を高められるよう全力で学ぶことを心掛けたいと思います。
何年か後に、この考えに出会ったことがターニングポイントだった、と思える時が来る、そんな予感がしてなりません。(了)
トライアル(登録試験)前にいきなり翻訳会社から依頼がある場合(体験談)
以前「翻訳者が翻訳会社に登録する大まかな流れ」という記事で、翻訳会社による翻訳者の募集に対し、実際に応募者がどのように応募し、どのように登録されるか、についての一連の流れを書きました。
原則は、その記事に書いた通りなのですが、一部例外もあることを思い出したので、今回はその例外について書こうと思います。
トライアルなしで、いきなり仕事の依頼ある場合
すなわち、トライアル(登録試験)を実施する代わりに、応募してきた翻訳者にいきなり本番の仕事を依頼して、それをトライアルの代わりに用いるケースです。その場合、翻訳料も応募者に対して支払われることがほとんどだと思います。(通常のトライアルは無償であることと比べるとお得ですね!)
ただし、こうした方法は、かなりレアケースだと思います。私の場合、これまでに1回だけそういうことがありました。
私の場合
翻訳者として本当に駆け出しのころ、まだ1~2社くらいしか翻訳会社に登録しておらず、十分な量の仕事を得られているとは言い難かった私は、いつも通り、翻訳者を募集している翻訳会社をネット検索していました。1社、良さそうなところを見つけて、応募書類一式を作成してメールで送信したのですが、割とすぐ(当日か翌日)に同社から電話連絡がありました。曰く、「これから依頼したい案件があるのですが予定は空いていますか?」と。
トライアルすら受けていない状態だったので、私はとても戸惑い「え、あ、いや、まだトライアルを受けていないのですが?」と答えたところ、「その点は大丈夫です。この案件をトライアルの代わりにして、出来がよろしければ、今後も継続的にご依頼しますので。」と言われました。また、翻訳料は、応募書類に記載してあった希望単価でお願いします、とも。
引き受けました
戸惑いながらも、とても良い条件だと思い、お引き受けすることにしました。納期は依頼日の翌朝で、分量はかなり多かった、とだけ記憶しています。当時、自分の翻訳スピードをよく理解できていなかった私は、翌朝納期に十分間に合うと思ってお引き受けしたのですが、作業を開始して間もなくその見通しが甘かったことに気付きました。
まったく思い通りに翻訳が進まず、結局、徹夜してしまったのです(全範囲を訳出する頃には、手足がすっかり冷え切っていました)。なんとか期限の時間までに納品することはできましたが、出来ははっきりいって良くなかったと思います。(内容もとても難しかったのを覚えています)
納品し、翻訳料を受領するも、トライアル的には不合格
なにはともあれ、無事に納品することができ、翻訳料も受け取ったのですが、その会社から再び仕事の打診があることはありませんでした・・・。
つまりトライアルには不合格です。う~ん、とても苦い思い出です。
でも、通常のルートだと、応募してからトライアルに合格して、登録を受け、実際に初仕事を受注するまでは、早くても2~3週間かかることを考えれば、いきなり仕事をもらえて、翻訳料も通常通り支払われるのはかなりの好条件ですよね。そういうやり方をする翻訳会社がもっと増えればいいのに、と思ったりもします。でも翻訳会社からしてみたら、そのやり方はとても大きなリスクなので、実際にはなかなか難しそうだと思います。(了)